有限会社アトムグラフィックス 工事状況公開
大工さんや左官さんの「手技」と木材保存技術で取り組んだ建築意匠の力を見てください。
 パウダールーム編 6 塗装
 パウダールーム 2/04〜4/4

 キッチン 3/25〜

 インドスタイルドア
 オフィス
 ビルトインガレージ
 エクステリア

けいそう壁は四国化成のけいそうモダンコート 淡路土/藁すさを使用しました。

木部の塗装はコシイプレザービングの水性木材保護塗料デリカプルーフ/ウォールナットブラウンを使いました。

 

 
 
 
 
 

 

 

木部の塗装 

木部は基本的に通気が必要です。だからといってすべての木材を素地のままで仕上げるのも良いですが、僕は立体の陰影だけで、表情を作るよりももっと積極的に濃淡や陰影を印象づけるために塗装による色分けを用います。グラフィックデザインが私のルーツです。色に対して愛着があります。色を使うということは、失敗すればおかしな意匠となりかねないので神経を使います。そひて木に何かを被せることは、デザイナーの見地とはちがう神経が必要です。通気がポイントだと思うのですが、エナメルやウレタン塗料は完全に木の表面をシールしてしまい、その結果、割れ、反りなどを引き起こす可能性を持っています。機能を備え、美観を形成する、その答えが、コシイプレザービングの水性木材保護塗料「デリカプルーフ」です。機能面について詳しくはコシイのホームページでご覧ください。私は美観の形成で話を進めます。

僕の美観の根拠として木造の旧い建築物の印象があります。それらはみな一様に黒か濃いあめ色の木部を呈しています。うるしで仕上げていたり、かまどの煙で燻蒸されていたり、その原因は様々ですが、あの木部の濃い茶系と木の素地と土の壁のトーン、それが欲しいというせん望を持っています。そしてできればうるしの「つや」を意匠に取込みたいのですが、浸透するタイプの木材用の塗料はみなつやがありません。かといってエナメルやウレタン塗料でシールをすることは避けたいものです。で、デリカプルーフに出会い、これに現代の「うるし」を見い出したという訳です。木材の木理(木目)を消すことなく、しっとりしたつやを持ち、しかも非常に超長期の耐久性があります。屋外用の木材保護塗料ですから屋内で使えば、その耐久性ははかりしれません。

まずはシーラーで下塗り

いちばん上の写真はシーラーで下塗を終えた様子です。シーラーは刷毛塗りで大丈夫です。塗装後翌日まで通風をよくして乾燥させます。

デリカプルーフの塗装

養生の上、ガンでデリカプルーフを吹き付けます。必要とされる色の濃さに応じて重ね塗をします。今回は4回くらいの重ね吹きです。2枚目の写真がこの日の塗上がりです。上塗りも終わり、上手くいきました、といいたかったのですが…。

塗装の失敗

3枚目の写真を見てください。残念ながら一度目はガンの選択ミスで「ゆず肌」となり、塗装に失敗しました。ノズル径の小さいガンでは、粘度の高いこの塗料は上手く塗れなかったということです。

はく離

すべてリムーバー(指定品)で剥ぎ取りました。(4枚目の写真)もう一度、新しいガンで再塗装です。

再塗装

塗装屋さんにガンを選び治してもらって0.30の大径ノズルでうまくいきました。(いちばん下の写真が大径のノズル)エアレスなら、という話もありましたが、細部まで塗装をきちんとしようとするなら塗料だけが吹き出されるエアレスではきめ細かい高品質な塗装は無理でしょう。時間と経費の損失となりましたが、方法論さえ確立させれば「うるし」にくらべれば難しいものではありません。依託物件でなくて僕の自宅で良かった。成功の模様は完成写真でお披露目します。

 

 
 

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