有限会社アトムグラフィックス 工事状況公開
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2月20日、タイル施工です。写真1 タイル工事が始まりました。このパウダールームは風呂も外も腰までがせっき質タイル、これは重歩行用CFでも抗し切れなかった大型犬対策です。またネコの爪研ぎ防止でもあります。また風呂は上部がモザイクタイルです。最近では懐かしい部類の仕上げです。そのため、目地がしっかりと通ったすっきりした印象にはタイル下地の左官仕上げが重要なポイントになります。またしっかり「しごく」ということが、防水の意味からも大事です。かなり気を使って左官やさんが仕事をしましたが、そこは手仕事、ボードやパネルのような寸分狂わぬ平面やカネ出しは不可能です。やはりモザイクタイル仕上げに少し影響が出ました。最初に今回工事のコンセプトのひとつが、工業化製品にたよらず、大工さん、職人さんの手を使うと述べました。その時出てくる「手の誤差」を消化吸収することもデザイナーの仕事であります。 問題のモザイクタイル。写真2、3 モザイクタイルは30センチ角のシートにあらかじめモザイク調に張り込まれています。施工性が良く濃いタイルと薄いタイルが片寄ったりしないために便利なものです。しかしこの風呂の壁のような場面では木工事でバラ板を貼り、その上に左官さんがモルタル下地をしごく、というようにさまざまな手が入ります。その際、墨を打ったり、タイル割りなども計算しながら作業するのですが、小さなモザイクタイルが相手では、目地を通したり、きれいなタイル割りが計算通りに行くかどうかとなるとデリケートな問題です。柱のたちや下地のわずかな誤差が最終のタイル割りに影響します。この風呂でも張上げ時にコーナー部分に誤差が出ました。木工事も左官仕事もタイル貼りも、とても神経質に仕事をしてもらったのにもかかわらず、です。良く見ないとわかりませんがコーナー部分で割ってもらった調整のタイルで、下の方のタイルと上の方のタイルでは大きさがちがいます。下地に傾きがあったんですね。ごくわずかな傾きが。これは起こるべき問題でしょう。四方の壁の小さなタイル目地を通そうとするのは極めて困難なことだと思います。 ごまかしは技なり。「意匠のチカラ」で解決。写真4 そこで壁の一面を材質を変え、目地を通さなくても良いようにしました。腰に貼った300ミリ角のせっき質タイルを壁面に使い、目地を通さなくても良いようにしました。ごまかしは技なりです。壁と天井の1ミリのスキ間でクレームとなる昨今の平面的で均一なのっぺらした内装ではこんなごまかしが効きません。色や材質や面が切り替わるから調整ができるのです。デザイン、意匠のチカラは作り手のチカラと施主さまの満足感をバランスさせる方向で機能するべきです。 結果的にとても良い風呂壁面ができました。
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