今回は、「りぼん」が来た日の「うらん」の話をします。左の「うらん」の説明に書いた通り、当家の長女。やさしい、かしこいお姉さんです。いちばん好きなひとは、おとうちゃん、でも男の人ならだいたい好きで、そこがなんとなくエッチっぽいといわれてるんです。
「うらん」ちゃんは、さっきも書いたようにおとうちゃんが大好き。おとうちゃんが長〜いおトイレに入っていても、その前でずっと待っているし、布団で眠る時は、いつもおとうちゃんの腕まくらでねています。そうそう、我が家では同居の犬たち三頭が、おとうちゃんとかあちゃんと川の字になって寝るんですが、みなさんはいかがですか?
その「うらん」ちゃん、「りぼん」が来た日に異変が起こりました。いつも明るいお調子者なんですが、ちっちゃいコロコロの「りぼん」は、その日はもうなんたって主役です。わたしもおとうちゃんも「りぼん」を囲んで、歩けば歩いたで「きゃわいい!」、寝ッ転がれば寝ッ転がったで「きゃわいいっ!」完全に視線は「りぼん」に集まります。
最初は珍しいのでしょう、「うらん」も「りぼん」のお尻のにおいを嗅いだり、なめたりしていました。さんざん「りぼん」の話題で盛り上がり、ひとしきり騒いだ後にふと気がつくと「うらん」がいない。
探してみると、盛り上がっていた居間からはなれたところの廊下に「うらん」の後ろ姿。なんとも淋しい、哀愁漂うその後ろ姿は、人間だったらむせび泣く姿。肩から背中にかけてのカーブがなんともあわれ。犬でもこんなに複雑な感情の表現ができるんですね。悲しさや落胆や、私たちに対する抗議の姿勢を背中だけで表現するなんて、立派な役者じゃないですか!
その後、何日間か、「うらん」は泣いていました。かあちゃんが悪かった、ごめんね、「うらん」。(でも「りぼん」はほんとにかわいかったんよ)
そのときの「うらん」をおとうちゃんが描いてくれました。ほんとにこんなかんじでしたねえ。あっち向いたままでこっちを見てくれないんだから。