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いつかはジャガーに。とても因縁を感じるハナシ。

ジャガーブランドとは、実は因縁があります。私が若い頃勤めていて、今でも何かとお世話になっている会社がジャガーミシンであります。勤めている頃はその名前の由来を知らずに、また考えもしませんでした。しかし何年か後にその名の由来を知りました。それは「いつか成功してジャガーに乗る!」という創業社長の夢が由来するものでした。(結構単純だなあと思いましたが)これが一つ目の因縁です。

その後、ジャガーミシンが、多角経営の一環としてジャガー正規ディーラーをはじめました。枚方にディーラーを建設し、私はそのショールームデザインや販促に関わりました。原物のジャガーに手を触れる機会が増え、そのボディの美しさに魅了されました。これが二回目の因縁です。で、後日、ジャガーミシンの社長のススメで、最初のジャガー購入に踏み切ります。アルパインという、うすいモスグリーンのの3.2P/V8、Executiveです。嬉しかったですねえ!自分がジャガーオーナーになることなど予想していませんでしたから。ジャガーを始めたジャガーミシン(ややこしいですね)の社長のキメ文句がこうです。「あのな、目的地へ早く快適に安全に到着したかったらメルセデスがええで。でもな、そこに”愉しい”と”幸せ”いうと感覚を求めたかったら絶対ジャガーや!それとな、女性はジャガーのインテリアが好きみたいやで。おくさんよろこぶんとちゃうかな…」なんて言われまして、オーナーになったのです。ソフトでしかもしっかりした「猫足サス」と、木と革のしっとりしたインテリアの満足感は他の何ものにも変えがたいと思いました。その後、この初代ジャガーは3年目に売却しました。事業が思わしくなくなり、手放さざるを得なかったのです。この初代ジャガーを手放す時はやはり泣けました。このクルマに乗っていることが、他の目から見た時、良くは写らないことを知っていたからです。また、クルマにうつつを抜かすようなそんな状態でもありませんでした。1年後に窮地を脱してからそのことを証明することが起きます。複数の人から「ジャガー、売ったんやね」とか「やっぱりジャガー売ったんやな」ということを言われました。人は、見ていたんですね。「こいつ、ほんとうにやる気があるかな?あのクルマ売ってから立て直すというのだったら考えてやろう。」そんなものだと言うことを勉強しました。そういうクルマだったのです。ジャガーは。(現在、ジャガーミシンは車事業を行っていません)

もう一度ジャガーに。

あれから数年、もう一度ジャガーに乗ろうと思うようになりました。3回めの因縁です。取り戻したかったんですね、失ったものを。今回、選んだジャガーはDaimler Super V8です。ワンオーナー、しかもジャガージャパンの役員の乗られていたという良いものが見つかったからです。もう我が家に来て5年になります。ボディが5メートルを軽く超えますので、でかい図体で、4人しか乗れないのはちょっとナンセンスですが、ロングホイルベースのせいで乗り心地はしっとりと上質です。後席にはピクニックテーブルがフロントシートの背についていて、全然使いもしないのにちょっぴり嬉しいものです。私の名前が大村、このクルマの名前がデイムラー、なんか繋がってません?

天井が垂れ下がりました。ベルトも鳴きます。

去年あたりから例のジャガー病です。天井の内張りが垂れ下がるのです。運転していると頭に触れるほどでした。また頭の上ぎりぎりになにかがあるというのはとてもうっとおしいので乗ったひと全員で手を頭の上にあげて内張りが落ちてこないように支えていなければなりません。もちろん他のクルマから見られると恥ずかしいことこの上ありません。すべてのジャガーが経験する病気なのです。ところが天井内張りをディーラーで修理すると結構な金額がかかります。また、去年、全換装したファンベルやスーパーチャージャーのベルトが思わしくなく、音が出始めました。新品に換装したにもかかわらずその時点から音が出始めたのです。ディーラーにいうと「その音は取れないかもしれない、とにかくしばらく乗ってみてください」ということでした。しかしその後もベルト鳴きはひどくなる一方。新品に換装した意味が全くないではないですか。安くはなかったんですよ。いつしかあまり乗らなくなっていました。

イイクルマ屋さんに出会いました。

それにしても修理はしないと乗れません。インターネットで情報を集めてみると、京都に「こだわりの外車やさん」と言うところがあるではないですか。ところがこのホームページ、実にわかりにくい。地図がわからない。読み進んでいく内にやっと連絡先に行き着きました。で、先日ドック入りさせて頂き、現在は天井もぴったりと治り、ベルトも全く鳴き止みました。そのうえ、ウォーターポンプの見えない部分からのクーラントの漏れも見つけて修理してもらいました。これらの報告はすべて写真付きのメールで送られてきて、決して「替えときましたからいくらです」という乱暴な(しかしよくある)やり方ではありません。感謝を評して、お店の写真を掲載させて頂きます。え?修理の金額?そりゃあディーラーよりずっと良心的です。「こだわりの外車やさん トラスト」のブログはこちらです。

おいしいハナシもついでにひとつ。

上述の京都の「こだわりの外車やさん」にDaimlerを預けにに行った時に、最寄り駅である近鉄竹田駅でうれしいお店に出会いました。ヨメさんと何の気がなく入った中華料理店がおいしかった!最近はどのお店もそこそこにおいしく、味も多様でそういう面から見ると「特別な味」というものに出会いにくくなっていると思います。この中華料理店は、僕にはちょっとショックでした。僕は総じてグルメではなく、どちらかといえば「ダル」な舌の持ち主です。だからどの國へ行っても、どの料理でも美味しく頂けます。たとえイスラム料理であれ、インド料理であれ、多少傷んでいようが、衛生的でなくても平気な所があります。好き嫌いもありません。そんな僕が言うと説得力がないかもしれませんが、そのお店の味は「初めて」の「特別」な味でした。気に入ってしまって、トラストさんに引き取りに行った折も再びそのお店を訪ねてしまいました。お店の名前は「揚子江」といいます。竹田駅のすぐ近く、機会があれば寄ってみてください。べつに私、広告代もらってる訳ではないので、ニュートラルな立場ですので、念のため。写真は四川風味噌ラーメンと五目ラーメンですがどちらもお勧めです。ホテルの高級中華の味と言えばわかっていただけますでしょうか。(でも御主人は無愛想です)このお店に出会えたのもジャガーの因縁でしょうかねえ。

 

今回はここまで。第6話へ続く

 

 

 

Daimler Super V8 2002年 かつての英国王室御用達ブランドだそうです。ジャガーに吸収され、ジャガーのトップモデルとして名前が残されています。かなりなロングホイールベースにメッキドアミラーや独特の波模様がついたグリルやエンブレムが外観上の特徴です。わたしのデイムラーはリヤシートが電動リクライニングがついていて4人定員です。エンジンは4P、V8+スーパーチャージャー、375馬力。燃費は思ったほど悪くなく街中で6キロ/Pくらい、長距離・高速だと8キロ/Pくらい伸びます。

第5話「デイムラーは僕の夢だった」