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このイラストは僕の好きな「モノ」や「コト」を象徴しています。

好きな「モノ」の第4話は、ちょっと嗜好を変えて、オールドキャメラとツーリンググローブです。古いカメラをいうときに何故か「写真機」といったり「キャメラ」と言う方がかっこいいかなあなんて思ってまして。で、このイラストを描いたのは6年ほど前、この頃、良くヨメを後ろに乗せて、ハーレーのパニアバッグにこのキャメラ(あんまりキャメラと言うとキザやな)を入れてツーリングに行きました。晴れた終末は決まって京都、信楽、舞鶴、伊勢…と走り回っていたのです。まだその頃は高速のタンデム(二人乗りの事です)が許されておらず、一般国道を走って日帰りで到達できる距離に限りがありました。大阪からだと頑張って日本海の舞鶴あたり、あるいは伊勢。そういえばツーリング仲間と飛騨高山へ2泊で行ったことがありますが、高速道路を走れない我々二人は、台風の大雨の中をえんえんと国道を走り、待ち合わせ場所の高山駅近所(これは待ち合わせとは言いません。正しくは現地集合と言うはずです)の喫茶店までずぶ濡れで辿り着いたこともありました。言い換えれば400キロの走行距離も、当時は「旅」っぽかったですね。今は高速で5時間で到着です。旅の話は別のコラムでまた書くとして、16才の原付きの頃から、バイクは旅の道具であり、肩からかけた白いデニムのLeeのかばんにはカメラが入っていました。(このLeeのかばん気に入ってたんですよね)もっとも当時は万年金欠病に悩んでおり、フィルムを浪費できないので、愛機ミノルタのSRT101はあまりシャッターを押しませんでした。

キャノネットは現役です。

1961年製のこの写真機、私の製造年が1960年ですから、新品で買ってそのまま今も使ってますよ〜、なんてコトはありません。もちろん中古で買って今も使ってる訳です。ハッキリいって大きく重いです。たしかに良く写りますが、なんでこんなに大きいの?どんなかしこいメカがつまってるの?と聞きたいくらい不必要に大きいです。底にあるトリガータイプの巻き上げレバーもそんなに使いよいレイアウトではありません。その証拠に、モデルチェンジ後は普通の位置にもどっています。すなわちカメラ軍艦部に巻き上げレバーがある普通のレイアウトにです。しかし、妙に存在感のあるこのナイスバディ、どこかに置き忘れなどのアクシデントは少ないと思います。いづれにしろ、この写真機は現在も現役で、年に数度はフィルムを通し、ツーリングに、ドライブに、の良き伴侶となっています。えっ?海外旅行とか、電車の旅には持っていかないのかって?そりゃ持っていきませんよ。重くて嵩(かさ)張って邪魔だもの。専らバイクかクルマ限定であります。

このツーリンググローブも現役です。

このグローブはハーレーの純正冬用グローブです。もの持ちが良い方だと思いますが、こちらも6年ほど使っています。この前の鹿革製の夏用グローブは10年以上使って、ぼろぼろの状態でしたがそれでも3年前まで使っていました。そういえば知り合いのハンターの方のガングローブを見せて頂いたら、ぼろぼろを通り越して革の切れ端が手のひらにまとえありついているだけでした。えんかつぎで、猟果を祈ってグローブが変えられないそうですが、僕にもそんな所があります。このハーレー純正のグローブ、革の質がとても良くまだ5年や10年使えるような気がします。10年経ってまだ健在ならそのくたびれ具合をネタに絵を書いてみますか。

 

今回はここまで。第5話へ続く

 

 

 

Canonet 1961年発売  レンズシャッター式距離計連動の35ミリカメラ。高級カメラ路線だったキャノンの大衆向け低価格カメラ。発売時の値段が2万円を切ったと言うことで大反響になったモデル。レンズが明るく早いシャッターが切れ、その結果よく写ると好評でした。初代モデルはカメラ底部のトリガータイプの巻き上げレバーが特徴、まだ現役で活躍しています。

第4話「カメラを持ってバイクで旅する、それが原点だった」