大阪府藤井寺市 

中本矯正歯科 建築プロデュースと意匠設計  


中本矯正歯科は現在の地所の近くの貸ビルで医院を営んでおられました。わたしは医院運営の企画業務について顧問契約をいただいて、ホームページ運営やパンフレット製作、広告企画等を担当させて頂いておりましたが、契約初年度から数年を経た時に「先生、地面効果というものがありますが、ビルの2階ではなかなか新しい患者様が戸をたたきにくいと思います。思いきって地所を購入して医院を建築しませんか?地面におりれば、そして医院の治療の質の高さを表現する建物にすればおのずと患者様は増えるのではないでしょうか?」と提案させて頂きました。それを受けて先生が「よし、やってみよう!」となって、2005年初めに地所購入、建築スタートとなった次第です。

建築に際してはわたしの方で以下のような基本構想を纏めました。

  環境負荷の軽い木造建築とする事

  街の景観美化に寄与し、周辺住民の方に喜んでもらえるもの

  美しさを維持し、メンテナンスが可能なものである事

  充分な耐震性を維持し続けるもの

など以上のポイントで企画に着手しました。またこの時点で、わたしのクライアントである株式会社コシイプレザービングの全面的な協力をいただけるようにプロポーザルを送り、快諾いただきました。

高耐久処理が可能にした感度の高い意匠性

この建物は、今は珍しい真壁構造で建ててあります。120ミリ角の高耐久処理木材「緑の柱」を軸に木材保護塗料「デリカプルーフ」で塗装、壁はフランス製のしっくいを塗り、上から高溌水処理のコーティングを施しました。こうすることで木部も壁も長く美しさを維持できます。実際、建築後4年を経て5年目に入りましたが、木部のうるしのようなしっとりした美しさも白いしっくいも良い状態です。

本物観は時間を経ても良い雰囲気を醸し出します。

真壁がもたらしたものはやはり付け柱等とは根本的に違い、構造材がそのまま意匠となる本物観でしょう。恐らく今後年月を経たとき、良い古さが醸し出されるのではないかと思います。

意外な素材選択が良い空間を、トラックの床材がもたらしたもの

内部の床は実はトラックのデッキに使用する集成材の板を使いました。木目が変化に富んで美しく、なにより土足で使用する環境にたえる強靱さを持っています。表面硬度は相当に高く、(トラックのデッキ材だから当然かもしれませんが)傷も非常につきにくいものです。

みんなから愛される建物になりました。

毎月のようにこの建物で会議をしますが、足を運ぶ度にわたしは好きになってゆきます。わたしはもちろん、先生も患者様からも愛してもらっているらしく、それは丁寧に建物をお使いになっていることや、なによりも新来の患者様の数が増えた事が物語っています。

 

小社のオフィス兼自宅でもコシイプレザービングの技術を使った木材でデザイン設計を進めています。(建築中、2009年6月完成予定)基本的にはリフォームですが、大工さんやタイル職人の「手」を応用したデザイン提案ができるように設計し、モデルルームとして機能させるように考えています。インド人建築家のMr.Rajendra氏も見学に来られる予定です。

アトムグラフィックス リフォームの詳細はこちら

 

 

 

 

 

 

有限会社アトムグラフィックス
上のスケッチのイメージと実際に完成した左の写真の建物とが近いイメージだと思っています。意匠設計とほとんどどんぴしゃりのイメージとなりました。

中本矯正歯科のマスコット、ナカモンです。

わんちゃんは歯が丈夫で歯並びもきれいだということで(最近は虫歯があったり、歯列が悪いコも多いようですが)実はわたしの会社のマスコットのわんちゃん、「うらん」をモチーフに作出しました。ずいぶん前から活躍していますが、うちの犬がモデルだという事は中本先生には告げてないかもしれません。

ナカモンが登場する中本矯正歯科のホームページはこちら。