布引きハーブ園 デザインワーク

現神戸布引ハーブ園では200種以上ののハーブや花が楽しめる神戸近郊の癒しの公園です。近くには有名な布引きの滝があり、散策コースになっています。開園はちょっと古くもう20年ほど前、わたしが会社を設立して間もない頃に仕事がスタートしました。(わたしはまだ20代でした)
今もお世話になっている株式会社ムラヤマからの依頼でPark Identityの構築(ロゴタイプ、色彩計画)やサイン計画、草花のネームプレートからパンフレットをはじめ、最後は新神戸ロープウェイのチケットまでデザインを行いましたが、当初、株式会社ムラヤマからオファーいただいた時はサインプレートのデザインだけの依頼だったんです。

若かった私は、恐いもの知らずというか、なんというか、この仕事を遂行するにあたって、合併直後のドイツへ自然公園の視察に自費(!)で40日も出かけてしまいました。理由は、神戸市緑化協会側から出された一枚のカラーコピーで、それがこのハーブ園のイメージモチーフになった東ドイツの自然公園の物だったからです。わたしはこの一枚のカラーコピーをたよりに東西併合直後のドイツへ行ってしまったのです。赤字になるかもしれないのに。

今も公園のホームページを開くとわたしがデザインしたマークが使われています。カラースキームも存続しているようです。あの40日のドイツ視察自費旅行が報われたということでしょうか。

有限会社アトムグラフィックス

サインシステム/デザイン

20年前の写真(当然アナログ銀塩写真)をデジタルでレタッチしてみましたが、色のぬけやシャープさにおいて、やはりデジタルフォトにかなわない。公園オープン時のメインサイン。版面は樹脂含浸した合板に彫刻でロゴやマップを刻み、エナメルペイントで色落とししたもの。多分現在はデジタル出力のシート張りになっていると思います。1期工事、2期工事と1年以上にわたってこの仕事に携わりました。

布引きハーブ園のロゴマーク、カラースキームを規定した清刷り

当時は、パンフレットやシールを印刷する場合このスミ刷りのものをスタットカメラという製版カメラのようなもので撮影し、紙焼き(プリント)を作って、版下という厚紙に写植文字といっしょに張って印刷屋にまわして製版フィルムを起こしました。この清刷りはデザインや印刷に関わる者にとってイラストレータののような役割をする大事なものでした。 ロゴマークはハーブをフォルムモチーフに、シックなグリーンとちょっと暗めのブリックレッドで構成しました。大変苦労して数多くの案をデザインし、多数の神戸市関係の方にプレゼンを繰り返しました。若かったので、汗をかきながら奮闘して喋っていました。

現在も当時のままで営業中です。是非行ってみてください。

 

サイン施工 株式会社ムラヤマ